スクールアイドルミュージカル2025公演
スクールアイドルミュージカル2025公演
ミリしらで悪いオタクにそそのかされて観劇。
ラブライブのコアである伝統と革新、憧れと親友みたいな話が非常コンパクトにまとまっている。ものすごい良いがものすごい布教しにくい。
少し面白いのはラブライブゼロとしての話であるから時系列的には90年代後半、00年代前半くらいの位置づけであることだけれど、他のラブライブよりもアクチュアルな政治的モチーフがそのまま(戯画化されずに)使われているのが印象的。「少子化が進んだ世界で学校が生き残るためにどうするか」という廃校のモチーフがリアルに使われているし、通常よりも教育関係者が地域単位で結束し取り扱われることに加えて、ルリカの父親の死を通して言外に震災復興のモチーフが入ってるっぽいのすごいと思う。
恐ろしいのはカーテンコールまで虚構のままでいることで客を現実に戻さないこと。すげえな。役者が役のままアンコールに応え、あいさつをして、曲をやり、影ナレまで一貫して虚構世界の公演をやっている。第四の壁の強度が高い。 構成として文化祭のライブであるという体裁を考えたら完璧な演出だが、これもともと客席にいる我々が絶対に作品世界に影響を与えることのない存在であるという線引きをある意味でしっかりやってるラブライブらしさなのかもしれない。(弊害として演者への好意というかを公式が徹底的に煽るという話はあるが)
曲が頭に入ってたのでそこは大変良かった。佐伯さんありがとう。
理事長たちのキャラが良すぎると思う。 当然ながらキャリアの長いベテラン舞台俳優さんなので、発声が違う。それもあってものすごい印象に残った。
2つのチームの間でジレンマに直面するアンズの立ち位置が物凄く演劇的なリアルで良いと思った。ただこの作品、ルリカの視点が優勢なので、アンズの葛藤みたいなところの描写に軸足を置いた演出でも作れそうな気がする。
舞台演出を見ると、2校の間で感じ視点が切り替わる関係で背景大道具の切り替えがものすごい頻繁に行われるのが大変そうだなと思った。以前の公演では廻り舞台だったらしいから納得感がある。それでも大変だけどね。
一番印象的だったのはフットライトの使い方。フルカラーで設置してあるけど普通仰角90とか60で舞台側に向けるモノをわざわざ客席側70度とかにして、緞帳の代わり的な使い方をする発想はかなり面白い。カラーフィルターとして使えるから舞台の印象を変えられるのすごい。
音響は少し音量大きめであった気がするが、概して聞き取りやすい感じ。